第28回極東プラスチック業界懇談会は、2002年11月8日、幕張メッセ国際会議場にて下記メンバーの下に開催された。
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韓国プラスチック工業協同組合 |
辛 鎭文 理事長 |
以下 28名 |
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中華民国台湾区塑膠製品工業同業公會 |
周 老吉 理事長 |
以下 18名 |
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日本プラスチック工業連盟 |
佐藤 彰夫 会長 |
以下 23名 |
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マレーシアプラスチック製品加工協会(MPMA) |
Callum Chen 会長 |
以下 7名 |
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インド(Plastindia Foundation) |
Mahesh K.Shah 副社長 |
以下 2名
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総勢 83名 |
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議事は、日本、韓国、台湾および初参加のマレーシア、インド 各国代表挨拶に引き続き、各国よりプラスチック産業概況が述べられ、特に初参加のマレーシアからは外資をも導入しての力強いプラスチック産業の発展可能性が、またインドからは来2003年の「インド プラスチックフェア」へ向けてのアピールとプラスチック産業の現状、可能性を強調していたのが印象的であった。
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◎2001年各国プラスチック産業動向 |
1)2001年原材料の生産・輸出入量・国内需要(単位:千t) |
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生産量 |
輸 出 |
輸 入 |
国内需要 |
kg/人 |
日 本 |
13,881(-5.8%) |
4,029(-6.6%) |
1,166(-1.6%) |
11,018(-5.1%) |
86.6(-5.4%) |
韓 国 |
9,490(+3.2%) |
4,844(-0.3%) |
164(-6.5%) |
4,809(+6.5%) |
101.6(+5.8%) |
台 湾 |
5,976(+9.8%) |
2,917(+14.1%) |
635(-20.0%) |
3,694(+0.3%) |
138.9(+12.0%) |
マレーシア |
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1,200 |
54.0 |
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2001年原材料については、各部門において日本が全てマイナスという現実が目立つ。国内消費量も韓国、台湾は大きく伸びている。韓国においてはWカップ関連の建設需要も寄与している。台湾はFPCの増設余力が輸出に向かって増加している。
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2)2002年1月〜6月 原材料生産・輸出入量・国内需要(単位:千t) |
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生産量 |
輸 出 |
輸 入 |
国内需要 |
日 本 |
6,506(-6.2%) |
2,296(+16.1%) |
561(-9.5%) |
4,771(-14.5%) |
韓 国 |
4,968(+5.3%) |
2,770(-1.0%) |
152(+92.0%) |
2,650(+15.0%) |
台 湾 |
3,082(+9.4%) |
1,564(+21.0%) |
358(+12.2%) |
1,866(+0.3%) |
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2002年になり、日本は国内需要の低迷を未だ脱していない。PE,PP等のアジア向け輸出への依存が大である。
一方、韓国は国内需要が回復しており、輸入が大幅に増加している。
台湾経済も2001年第4四半期から好転しており、生産能力増強も輸出市場の好調に吸収されつつある。 |
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マレーシア: |
マレーシア産業の中心であるテレビ、エアコンは2001年20%の落ち込みであったが、2002年には+9%まで回復見込み。経済成長率も2001年はマイナスであったが2002年からプラスに転じ、2003年以降は2桁に戻るとの見解が示された。
構造的には輸出依存であるが、コスト競争では中国、ベトナム、インドネシアに追い上げられているので、今後は高付加価値製品に注力すべく、技術面でのスキルアップに注力していくと述べられた。 |
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インド: |
インドは輸出立国を指向しているのではなく、消費大国を目指している。プラスチック産業関連では、インフラの整備、農業分野へのプラスチック使用量増大(現在3.5kg程度を12kgまで伸ばす)等により、1999年に約300万トンであった消費量は2006年780万トンと予測していると述べられた。 |
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◎今年より各国別ではなく、テーマ毎に各国(日本、韓国、台湾)発表とし、今回は以下のテーマにつき行われた。 |
(1)廃プラスチック処理、リサイクル関連 |
日本: |
廃プラスチックの処理及び再資源化の動向 |
韓国: |
生産者責任性リサイクル制度とプラスチックリサイクル |
台湾: |
中華民国の廃プラスチック回収状況 |
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(2)ナノコンポジット開発関連 |
日本: |
ナノコンポジットを使った材料開発(出光石化(株) 安彦聡也氏) |
韓国: |
The R&D Status and Prospect of The Polymer
Nanocomposites in Korea |
台湾: |
Development of Nanometer Composite Material in
Taiwan |
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質疑応答では、廃プラ処理、リサイクルの具体方法、プラスチック使用の法規制の動きへの業界の取り組みについて・・・等熱心な応答が続いた。 |
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次回は、2003年秋、韓国にて開催の予定。 |
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尚、関連詳細情報は、「プラ工連ニュースNo.245」、当連盟機関誌「プラスチックス」2003年新年号に掲載。 |